解決事例

判決を得て、相続した財産を取り戻した事例

事案の概要

お客様の実母が亡くなり、相続手続きを始めたところ、実母の死後、実母の預金口座から多額の金銭が引き出されていることがわかりました。結果、お客様が相続手続きを始めた時点では、預金残高は0円に近い状態になってしまっていました。実母と同居していた親族の誰かが引き出した可能性が高いと思われましたが、お客様が同居の親族に尋ねてもお金を引き出したことは否定されました。お客様としては、引き出された金銭を何とか取り戻したいと考えて、ご相談にいらっしゃいました。

結論

当事務所が代理人として、お客様の実母と同居していた親族に書面にて問い合わせをいたしましたが、返事はありませんでした。他方で、状況からして、同居の親族が引き出したことは間違いと考えられましたので、同居の親族を被告として訴訟提起したところ、訴訟手続きの中で、同居の親族は、金銭を引き出したことは認めるにいたりました。

最終的に、当方の主張が認められ、実母の死後に引き出した金銭相当額を相続人であるお客様に支払うべきとする内容の判決がだされ、認容された金額がお客様に支払われました。

相続絡みの事件では、関係者が親族であるゆえに、長年積み重なったしがらみや、それぞれの思いなどがある上、人数が多いこともあるので、任意の話し合いを進めるのが難しいケースも非常に多いです。親族であるゆえに、裁判手続きなんて…と思ってしまい、無理に話し合を続けて、余計にこじれてしまうということもあります。

話し合いが滞ってしまったときは、早めに調停や訴訟といった裁判手続きにふみきった方が、逆に紛争状態が早く終わることも多いです。その見極めのためにも一度ご相談ください。